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【2026年4月施行】女性活躍推進法が改正──101人以上の企業に何が求められるのか?

  • 大澤労務管理事務所
  • 5月11日
  • 読了時間: 7分
こちらの画像には、女性活躍推進法の改正についての情報が含まれています。上半分には、スーツを着た女性の写真と共に、大胆な文字で「改正」「101人以上の企業に何が求められるのか?」と書かれています。下半分には、3つのポイントがイラストと共に説明され、例えば男女賃金の差異、女性管理職比率の拡大、えらぼし認定の見直しなどが挙げられています。ピンクと赤の色調が目立ちます。背景には都市のビルが見えます。

男女賃金差異・女性管理職比率の

公表義務拡大とえるぼし認定の変更点


2026年4月、改正女性活躍推進法が施行されました。

これまで301人以上の企業に義務付けられていた「男女の賃金の差異」の公表が101人以上の企業に拡大され、「女性管理職比率」の公表も新たに必須となりました。さらに、えるぼし認定制度の見直しや「えるぼしプラス」の創設も行われています。

本記事では、法改正の3つのポイント、男女賃金差異と女性管理職比率の計算方法、公表までのスケジュール、えるぼし認定の変更点までを整理します。



この記事でわかること


●    女性活躍推進法の基本と2026年4月の改正ポイント

●    企業規模別の情報公表義務(101人以上/301人以上)

●    男女の賃金の差異の計算方法と対象賃金

●    女性管理職比率の計算方法

●    対象期間・公表期限・公表方法

●    えるぼし認定の見直しと「えるぼしプラス」の新設





1. 女性活躍推進法とは

女性活躍推進法(正式名称:女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)は、働きたい女性が個性と能力を十分に発揮できる社会を目指して2016年に施行された法律です。

法の3つの基本原則は以下のとおりです。


●    女性に対する採用、昇進等の機会の積極的な提供と活用

●    職業生活と家庭生活の両立を図るために必要な環境の整備

●    職業生活と家庭生活の両立に関して、本人の意思が尊重されること


【有効期限の10年延長】

女性活躍推進法は時限立法として有効期限が2026年3月31日までとされていましたが、さらなる取り組みの推進が必要として10年間延長され、2036年3月31日までとなりました。


【次世代育成支援対策推進法との違い】

項目

女性活躍推進法

次世代育成支援対策推進法

対象

女性

育児をする従業員

目的

女性が個性と能力を十分に発揮できる社会の実現

子どもが健やかに成長できる環境の整備

相互関係

育児両立支援の充実が女性活躍を後押しする相乗効果がある




2. 2026年4月改正の3つのポイント


① 情報公表の必須項目の拡大

今回の改正の最大の変更点は、情報公表義務の拡大です。

公表項目

改正前

改正後(2026年4月〜)

男女の賃金の差異

301人以上の企業に義務

101人以上の企業に拡大

女性管理職比率

任意

101人以上の企業に義務化(新設)


【101〜300人の企業は要注意】

これまで「男女の賃金の差異」の公表義務がなかった101〜300人規模の企業が新たに対象となります。初めての対応となるため、計算方法と公表スケジュールを早めに確認しておきましょう。


2026年4月以降の企業規模別の公表義務を整理します。


企業規模

必須の公表項目

選択公表項目

301人以上

男女の賃金の差異、女性管理職比率 + 選択項目から1項目以上

採用割合、継続勤務年数の差異、労働時間の状況、再雇用・中途採用実績 等から1項目以上

101〜300人

男女の賃金の差異、女性管理職比率

─(必須2項目のみ)


② えるぼし認定(1段階目)の基準見直し

えるぼし認定(1段階目)の基準が見直され、「改善傾向にあること」を評価する新たな選択肢が追加されました。現時点で基準を満たさない項目がある企業でも、着実な取り組みの実績があれば認定取得に挑戦しやすくなります。



③「えるぼしプラス」認定の新設

女性の健康課題(生理痛、月経前症候群、更年期、不妊治療など)への支援に取り組む企業を評価する新しい認定「えるぼしプラス」が創設されました。


▶経営者の視点

女性の健康課題は、昇進や継続就業に影響するキャリア形成上の障壁となり得ます。「個人の問題」ではなく、人材確保・企業成長にかかわる経営課題として捉え、支援体制を整備することが重要です。





3. 男女の賃金の差異と女性管理職比率の計算方法


【男女の賃金の差異】

男女の賃金の差異(%)= 女性の平均年間賃金 ÷ 男性の平均年間賃金 × 100


「全労働者」「正規雇用労働者」「非正規雇用労働者」の3区分で算出・公表します。


区分

対象者

全労働者

正規雇用労働者+非正規雇用労働者の合計

正規雇用労働者

雇用期間の定めがないフルタイム従業員(短時間正社員も含む)

非正規雇用労働者

有期契約労働者、パート・アルバイト(派遣労働者は派遣元企業でカウント)


▶「賃金」の範囲

名称にかかわらず「労働の対償として支払われるすべてのもの」が対象です。ただし、退職手当(功労報償的なもの)と通勤手当等(実費弁償的なもの)は含めない取扱いとすることも可能です。


▶分析ツール

厚生労働省から「男女間賃金差異分析ツール」(Excel)が公開されています。自社の強みや課題を明らかにし、行動計画の策定にも活用できます。



【女性管理職比率】

女性管理職比率(%)= 女性の管理職数 ÷ 管理職数合計 × 100


「管理職」の範囲は、「課長級」と「課長級より上位の役職」にある方が対象です。「課長級」とは、呼称にかかわらず、その組織図上で2課以上の組織単位を統括するなど、相応の責任・権限を有する職にある方を指します。




4. 対象期間・公表期限・公表方法


【公表スケジュール】

項目

内容

対象事業年度

2026年4月1日以降、最初に終了する事業年度

公表期限

対象事業年度の翌事業年度開始後おおむね3か月以内

公表頻度

おおむね1年に1回以上


具体例:3月決算の企業の場合

対象事業年度:2026年4月1日〜2027年3月31日

公表期限:2027年6月末頃まで(2027年度開始後おおむね3か月以内)


【公表方法】

現在公表している「女性の活躍に関する情報」に追加する形で公表します。

●    女性の活躍推進企業データベースに情報を追加

●    自社サイトに情報を追加




5. えるぼし認定制度の全体像


【えるぼし認定とは】

女性活躍推進法に基づく行動計画を適切に実施し、一定の目標を達成した企業が厚生労働大臣から受ける認定制度です。企業イメージの向上や人材確保のメリットが期待されます。

認定の種類

概要

えるぼし(1〜3段階目)

5つの評価項目のうち基準をクリアした数で3段階に認定

プラチナえるぼし

えるぼし取得後、特に優良な取り組みを継続している企業

えるぼしプラス(新設)

女性の健康支援に取り組む企業への認定。えるぼし・プラチナえるぼしに「プラス」を付加





経営者のための対応チェックリスト

2026年4月施行の改正に向けて、自社の対応状況を確認してください。


✓    自社の常時雇用労働者数を把握し、情報公表義務の対象か確認したか

✓    対象事業年度と公表期限を確認したか

✓    男女の賃金の差異の計算に必要なデータ(賃金台帳等)を準備しているか

✓    女性管理職比率の算出に必要な管理職データを整理したか

✓    「全労働者」「正規雇用」「非正規雇用」の3区分で算出する体制があるか

✓    厚生労働省の「男女間賃金差異分析ツール」を活用して要因分析を行ったか

✓    行動計画の見直しが必要か検討したか

✓    えるぼし認定・えるぼしプラス認定の取得を検討したか

✓    女性の活躍推進企業データベースまたは自社サイトでの公表準備は整っているか




まとめ

2026年4月施行の改正女性活躍推進法により、101人以上の企業には「男女の賃金の差異」と「女性管理職比率」の公表が義務化されました。特に101〜300人規模の企業にとっては初めての対応となるため、計算方法・公表スケジュール・公表方法を早めに把握しておくことが重要です。

また、えるぼし認定制度の見直しと「えるぼしプラス」の新設により、女性の健康支援に取り組む企業がより評価される仕組みとなりました。認定取得は採用ブランディングにも有効です。

情報公表の対応から行動計画の策定、えるぼし認定の取得まで、専門家のサポートが必要な場合はお気軽にご相談ください。




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大澤労務管理事務所は、埼玉県川越市を拠点に、

中小企業の就業規則整備・女性活躍推進をサポートする

社会保険労務士事務所です。

情報公表の対応から行動計画の策定、えるぼし認定の取得支援まで、

経営者に寄り添った実務支援を行っています。


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